かながわ芸能歳時記 「三つ目神楽(みつめかぐら)」( 横浜市金沢区/瀬戸神社/7月 )

第 25 回

鎌倉時代から伝わる古式神楽

三つ目神楽(みつめかぐら)

扇に米を乗せ、四方に撒き清めながら舞う「羽能(はのう)」


 瀬戸の三つ目神楽は、毎年7月第2週頃の火曜日、八日間にわたって行われる瀬戸神社の天王祭の三日目の夜に神輿に遷(うつ)られた御祭神の前で奉納されます。横浜市の無形文化財です。大きな釜に熱湯を沸かす湯立(ゆだて)神楽の一種です。鎌倉神楽、職掌(しきしょう)神楽とも呼ばれています。鎌倉時代に鶴岡八幡宮で奉納されていた古式の神楽を瀬戸神社が継承しているものです。

 締め太鼓・大太鼓・笛による「打囃(うちはやし)」で始まり、四方に米を撒き祭場を清める「羽能(はのう)」、御幣を捧げ舞う「御祓(おはらい)」、鈴を振りながら唱える「祝詞(のりと)」、御祭神をお招きする「御幣招(ごへいまねき)」、湯をかき回し吉兆を占う「掻湯(かきゆ)」、弓矢で四方を祓う「射祓(いはらい)」、湯しぶきを参列者に振りまく「湯坐(ゆぐら)」、猿田彦命(さるたひこのみこと)の面をつけて舞う「剣舞(けんまい)」などが続きます。他社の鎌倉神楽と違い、神職による一人舞いのみとなっています。

 神楽が終わった後に、参列者一同で釜の湯を飲み無病息災を祈願します。他の湯立神楽にはない珍しい風習です。


住所:神奈川県横浜市金沢区瀬戸18-14 瀬戸神社

交通:京急線「金沢八景駅」下車 徒歩2分

日程:7月7日(7月第2週*の火曜日)

   *日曜が5回ある年は、第3週になる場合もあります。

お問合せ:瀬戸神社 045-701-9992


*今般のコロナ禍で本号の発行スケジュールが変更になり「三つ目神楽」のご紹介時期がずれてしまいました。お詫び申し上げます。

なお、本年の「三つ目神楽」は、令和2年7月7日に略儀(感染症対策で参列者なしで)にて執り行われました。来年のご奉納にはぜひお出かけください。


●同時期(7月)開催のその他の祭り

囃子獅子(大和市福田/福田神社/7月)

田村ばやし(平塚市田村/八坂神社/7月)


協  力:瀬戸神社

写真提供:瀬戸神社


御幣で飾られた「山」

羽能(はのう)

掻湯(かきゆ)

射祓(いはらい)

湯坐(ゆぐら)

剣舞(けんまい)

kanagawa ARTS PRESS

神奈川芸術プレス WEB版