来日間もない子どもたちに向けた
サクソフォン四重奏によるアウトリーチ


会場 | 横浜市日本語支援拠点施設「ひまわり」(通称:ひまわり教室)
日程 | 2025年7月4日
主催 | 公益財団法人 神奈川芸術文化財団


取材・文 : 編集部
写真 : 加藤 甫

神奈川芸術文化財団の社会連携ポータル課が「鑑賞機会が少ない人たちに芸術を届けること」をテーマに企画した、社会教育との協働事業。2025年の夏、来日して間もない児童生徒が通う日本語支援拠点施設「ひまわり」(通称:ひまわり教室)で、サクソフォンカルテット「NOK Saxophone Quartet(ノック サクソフォン カルテット)」(以下、NOK)によるアウトリーチが行われました。

会場には、ひまわり教室に通う小学生・中学生17名と職員らが参加。ルーツのある国は、ネパール、フィリピン、中国、アメリカなど様々。「この鳴き声の動物、何でしょう?」という演奏者からの問いかけとサックスの音に、児童生徒からは「ぞう!」「らいおん!」という声。プロジェクターのパネルに、アルファベットやひらがな、イラストで答えが示されます。演奏者とコミュニケーションをとりながら、街や波の音をモチーフにした音楽などを鑑賞。子どもたちが立ち上がり、 手拍子で演奏に参加する場面もありました。

NOKのメンバーは「『音楽を通じて気持ちは伝わるんだよ』というメッセージが伝わっていたらうれしい」と話します。プログラムをつくるなかでは、ひまわり教室の職員を交えたリハーサルが行われ、「言葉は少なく、はっきりと話す」「フォントは教科書体にする」などのアドバイスを受けたそうです。さらに、児童生徒とのコミュニケーションのとり方を学ぶため、事前にひまわり教室の授業を見学。同行していた企画担当者は「ひまわり教室の職員の方と一緒にプログラムをつくれたことがとてもよかった。 アーティストにとっても、とても有意義な経験になったと思います」と事業をふりかえりました。

ひまわり教室の金澤校長は「手拍子をするなど、子どもの目線に立ったことをやっていただいた。いつも以上に子どもたちが輝いていました」と話します。前原先生も子どもたちの様子をふりかえり、こう語ります。「サックスを見て『長い!』と言っていたように、驚きの言葉として日本語が出ていたのが印象的でした。音楽の大きな音量にびっくりする体験から、一緒に楽しむという流れでやっていただき、音楽を楽しく体験できたのではないかと思います」。

日本語支援拠点施設「ひまわり」の金澤眞澄校長
前原奈名子先生

● 日本語支援拠点施設「ひまわり」とは?●

2017年に横浜市で初めて開設された、来日して間もない児童生徒に初期日本語指導や学校生活体験などを行う日本語支援拠点施設。年間約200名の外国籍または外国につながりがある児童生徒が通っています。子どもたちは地域の公立学校に在籍し、来日直後の1ヶ月間、月・火曜は在籍校、水〜金曜はひまわり教室に通学し、日本の生活や学校に慣れるための基礎的な日本語や学校生活でのルールなどを学んでいます。

公式サイト


● 社会連携ポータル課の取り組み●

「芸術文化をより多くの方の身近に、そしてこれからもっと楽しんでいただきたい!」という思いのもと、社会と芸術文化をつなぐ窓口として、鑑賞サポートや人材育成、教育施設や地域でのアウトリーチなど様々な取り組みを行っています。「教育との連携・協働」「インクルーシブな取り組み」も重要な役割となっています。

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