広場としての文化施設とは? ―3つの事例から―

本コーナーでは、当財団が運営する文化施設(県民ホール・KAAT・音楽堂)の主催公演をケーススタディとして、広場としての文化施設について考えます。また神奈川県が主催し、当財団が企画製作を担う「共生共創事業」、さらには紅葉ケ丘エリアを中心とした文化施設同士が連携する取り組み「横浜・紅葉ケ丘まいらん」の事例もあわせてご紹介します。

“劇場”を
多様な人が集う場に

「共生社会」という言葉をよく耳にするようになった一方で、それはどんな社会なのかと自問する機会も増えました。本コーナーで取材した大友良英さんは、「共生社会の前提となるのは多様性」だと話します。

人々の心を豊かにする芸術文化だからこそ、障がいの有無や、年齢、言語の違いなどにより、体験に大きな違いが生じないよう、多様な人たちが楽しめる環境をつくり出そう―。本コーナーでは、当財団におけるこのような取り組みをふりかえります。

取り上げるのは、0歳から誰でも楽しめるコンサートや、手話通訳者や多言語スタッフが常駐し、託児も利用しやすいプログラム、そしてひらかれたアトリウムで、スマホを使って体験する朗読劇など。

“劇場”(今号では文化施設一般を含みます)からみた共生社会は、どのようなものか? 誰もが集える広場のような場を目指した3つの事例を通して、読者の皆さまとともにあらためて考えていきたいと思います。

次 ▶︎ 1.神奈川県立音楽堂『みんなー!たのしい音楽始めるよ、あっつまれー!』大友良英インタビュー

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